外壁リフォームの基礎知識:工事の種類と費用相場を解説

大切なお住まいを守る外壁は、常に雨風や紫外線にさらされ、過酷な環境に耐えています。しかし、その役割の重要性が見過ごされがちです。外壁の劣化は、美観を損なうだけでなく、住まいの寿命を縮める原因にもなりかねません。
この記事では、外壁リフォームの必要性から、工事の種類、費用相場など、皆様が安心してリフォームに取り組めるよう、基礎知識を解説いたします。
この記事で得れること
✓ 外壁リフォームの基礎知識
✓ 工事の種類や費用相場
この記事の内容が少しでも参考になれば幸いです(^^)/
- 1. 1. はじめに:なぜ外壁リフォームが重要なのか?
- 1.1. 1-1. 外壁が果たす役割
- 1.2. 1-2. リフォームの必要性とは?
- 1.3. 1-3. 放置するリスク
- 2. 2. 外壁リフォームの種類と特徴
- 2.1. 2-1. 塗装
- 2.1.1. 2-1-1. 主な塗料の種類と特徴(シリコン、ウレタン、フッ素など)
- 2.1.2. 2-1-2. 塗装のメリット・デメリット
- 2.1.3. 2-1-3. 費用相場
- 2.2. 2-2. 張り替え
- 2.2.1. 2-2-1. 主な外壁材の種類と特徴(サイディング、タイル、ALCなど)
- 2.2.2. 2-2-2. 張り替えのメリット・デメリット
- 2.2.3. 2-2-3. 費用相場
- 2.3. 2-3. 重ね張り(カバー工法)
- 2.3.1. 2-3-1. 重ね張りのメリット・デメリット
- 2.3.2. 2-3-2. 費用相場
- 2.4. 2-4. 部分補修
- 2.4.1. 2-4-1. シーリング補修
- 2.4.2. 2-4-2. ひび割れ補修
- 2.4.3. 2-4-3. その他補修
- 3. 3. 外壁リフォームの費用相場
- 3.1. 3-1. 工事の種類別費用相場一覧
- 3.2. 3-2. 費用に影響を与える要因(家の大きさ、劣化状況、塗料の種類など)
- 3.3. 3-3. 費用を抑えるためのポイント
- 4. 4. 外壁リフォームの工事の流れ
- 4.1. 4-1. 業者選びのポイント
- 4.2. 4-2. 見積もりから契約まで
- 4.3. 4-3. 工事期間と注意点
- 4.4. 4-4. アフターフォローについて
- 5. 6. まとめ:安心できる外壁リフォームのために
1. はじめに:なぜ外壁リフォームが重要なのか?

1-1. 外壁が果たす役割
住まいの外壁は、単に建物の外観を形作るだけでなく、以下のような重要な役割を担っています。
- 雨風や雪、紫外線からの保護: 建物内部への水の侵入を防ぎ、構造体を腐食から守ります。また、有害な紫外線から住人を守り、室内の温度上昇を抑制する効果も期待できます。
- 断熱性・気密性の向上: 外壁材や塗料の種類によっては、断熱性や気密性を高め、室内の温度を一定に保ち、冷暖房効率を向上させる効果があります。
- 遮音性の確保: 外部からの騒音の侵入を軽減し、快適な住環境を維持します。
- 防火性の向上: 防火性能の高い外壁材を選ぶことで、火災時の延焼を防ぎ、被害を最小限に抑えることができます。
1-2. リフォームの必要性とは?
長年住んでいると、外壁は様々な要因によって劣化していきます。
- 経年劣化: 紫外線や雨風の影響を受け、塗膜の剥がれ、ひび割れ、変色などが起こります。
- 自然災害: 地震や台風などにより、外壁材の破損や剥がれが生じることがあります。
- 環境汚染: 排気ガスや酸性雨などにより、外壁材が腐食することがあります。
これらの劣化を放置すると、問題を引き起こす可能性があります。
1-3. 放置するリスク
- 雨漏り: ひび割れなどから雨水が浸入し、内部の構造体を腐食させ、カビの原因となります。
- 構造体の腐食: 木造住宅の場合、構造体が腐食すると建物の耐久性が低下し、最悪の場合、倒壊の危険性も生じます。鉄骨造やRC造の場合でも、内部の鉄部が錆びて強度が低下する可能性があります。
- 断熱性・気密性の低下: 塗膜の劣化や隙間が生じることで、断熱性や気密性が低下し、冷暖房効率が悪化、光熱費が増加します。
- 美観の低下: 色あせや汚れ、ひび割れなどにより、建物の美観が損なわれます。
- 資産価値の低下: 建物の劣化は、資産価値の低下に繋がります。

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定期的な外壁リフォームは、これらのリスクを回避し、住まいの寿命を延ばし、快適な住環境を維持するために不可欠なのです。
2. 外壁リフォームの種類と特徴

外壁リフォームには、主に「塗装」「張り替え」「重ね張り(カバー工法)」「部分補修」といった種類があります。それぞれの特徴、メリット・デメリット、費用相場について解説します。
2-1. 塗装

既存の外壁材の上から塗料を塗るリフォーム方法です。比較的費用を抑えられ、色や機能性を自由に選べるのが特徴です。
2-1-1. 主な塗料の種類と特徴(シリコン、ウレタン、フッ素など)
- アクリル塗料: 比較的安価ですが、耐久性は他の塗料に比べて劣ります。耐用年数は5~8年程度です。
- ウレタン塗料: 比較的安価で、密着性や弾性があり、ひび割れに強いのが特徴です。耐用年数は8~10年程度です。
- シリコン塗料: 耐候性、耐汚染性に優れており、コストパフォーマンスが高い人気の塗料です。耐用年数は10~15年程度です。
- フッ素塗料: 耐候性、耐汚染性が非常に高く、長期にわたり美観を保ちます。高価ですが、メンテナンス頻度を減らせます。耐用年数は15~20年程度です。
- 遮熱塗料・断熱塗料: 特殊な機能を持つ塗料で、室内の温度上昇を抑えたり、断熱効果を高めたりすることができます。
2-1-2. 塗装のメリット・デメリット
メリット
- 比較的費用が安い
- 工期が短い
- 豊富な色や機能性から塗料を選べる
- 既存の外壁材を活かせる
デメリット
- 既存の外壁材の劣化が激しい場合は不向き
- 防水機能の回復には限界がある
2-1-3. 費用相場
一般的な住宅(30坪程度)の場合、約50万円~150万円程度が目安となります。塗料の種類や面積、下地処理の有無によって費用は変動します。

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外壁塗装について詳しく知りたい方は、下の記事をご欄ください(^^)/
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2-2. 張り替え

既存の外壁材を撤去し、新しい外壁材に張り替えるリフォーム方法です。外壁材を一新できるため、デザイン性や機能性を大幅に向上させることができます。
2-2-1. 主な外壁材の種類と特徴(サイディング、タイル、ALCなど)
- 窯業系サイディング: セメント質と繊維質を主な原料とした外壁材で、デザインが豊富で比較的安価です。耐火性、耐震性にも優れています。
- 金属系サイディング: アルミニウムやガルバリウム鋼板などを主原料とした外壁材で、軽量で断熱性、耐候性に優れています。
- タイル: 陶器や石などを焼き固めた外壁材で、耐久性、耐候性、意匠性に優れています。メンテナンスの手間が少ないのが特徴ですが、初期費用は高めです。
- ALC(軽量気泡コンクリート): 軽量で断熱性、耐火性、遮音性に優れています。塗装によるメンテナンスが必要です。
- 木質系サイディング: 天然木や木質系の素材を使用した外壁材で、自然な風合いが魅力です。定期的なメンテナンスが必要です。
2-2-2. 張り替えのメリット・デメリット
メリット
- 外壁のデザインを一新できる
- 断熱性や防水性などの機能性を向上させやすい
- 既存の外壁材の劣化が激しい場合でも対応可能
- 下地部分の補修も同時に行える
デメリット
- 費用が比較的高額になる
- 工期が長くなる
2-2-3. 費用相場
一般的な住宅(30坪程度)の場合、約150万円~300万円程度が目安となります。外壁材の種類やグレード、下地処理の範囲によって費用は大きく変動します。
2-3. 重ね張り(カバー工法)

既存の外壁材の上から、新しい外壁材を重ねて張り付けるリフォーム方法です。既存の外壁材の撤去費用がかからないため、張り替えよりも費用を抑えられる場合があります。
2-3-1. 重ね張りのメリット・デメリット
メリット
- 既存の外壁材の撤去費用がかからないため、張り替えより費用を抑えられる場合がある
- 断熱性や遮音性を向上させることができる
- 工期が比較的短い
- 既存の外壁材の処分費用がかからない
デメリット
- 既存の外壁材の状態によっては不向きな場合がある(著しい劣化や浮きがある場合など)
- 建物の重量が増加する
- 重ね張りできる外壁材の種類に制限がある
2-3-2. 費用相場
一般的な住宅(30坪程度)の場合、約100万円~250万円程度が目安となります。使用する外壁材の種類や面積によって費用は変動します。
2-4. 部分補修

外壁の一部的な劣化や損傷に対して行う補修工事です。
2-4-1. シーリング補修
外壁材の継ぎ目や窓枠との隙間などを埋めているシーリング材は、経年劣化によりひび割れや剥がれが生じます。放置すると雨漏りの原因となるため、定期的な補修が必要です。費用相場は、補修範囲によって異なりますが、数万円~数十万円程度が目安です。
2-4-2. ひび割れ補修
外壁材に発生したひび割れを補修します。ひび割れの大きさや深さによって補修方法や費用が異なります。軽微なひび割れであれば、DIYで補修できる場合もありますが、構造に関わるような大きなひび割れは専門業者に依頼しましょう。費用相場は、補修箇所や範囲によって異なりますが、数千円~数十万円程度が目安です。
2-4-3. その他補修
外壁材の欠け、剥がれ、雨樋の破損など、様々な部分的な補修があります。それぞれの状態に合わせて適切な補修方法が選択されます。費用相場は、補修内容によって大きく異なります。
3. 外壁リフォームの費用相場

3-1. 工事の種類別費用相場一覧
工事の種類 | 費用相場(30坪程度) |
---|---|
塗装 | 約50万円~150万円 |
張り替え | 約150万円~300万円 |
重ね張り(カバー工法) | 約100万円~250万円 |
部分補修 | 数千円~数十万円 |

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上記はあくまで目安であり、実際の費用は家の大きさ、劣化状況、使用する材料、業者によって大きく変動します。
3-2. 費用に影響を与える要因(家の大きさ、劣化状況、塗料の種類など)
- 家の大きさ(面積): 外壁の面積が広くなるほど、使用する材料や手間が増えるため、費用は高くなります。
- 劣化状況: 劣化が進行している場合、下地処理や補修の範囲が広がり、費用が増加します。
- 塗料の種類(塗装の場合): 高機能な塗料ほど、材料費が高くなります。
- 外壁材の種類(張り替え・重ね張りの場合): 素材やグレードによって材料費が大きく異なります。
- 足場の設置: 2階建て以上の住宅や、作業スペースが限られる場合は、足場の設置費用がかかります。
- 付帯工事: 雨樋の交換、軒天・破風板の塗装なども同時に行う場合は、別途費用がかかります。
- 業者の料金体系: 業者によって人件費や諸経費が異なるため、見積もりを比較することが重要です。
3-3. 費用を抑えるためのポイント
- 複数の業者から見積もりを取る: 複数の業者に見積もりを依頼し、比較検討することで、適正な価格で工事を行う業者を見つけることができます。
- 塗料や外壁材のグレードを見直す: 高機能な材料は高価ですが、耐久性が高いため、長期的に見るとコストパフォーマンスが良い場合もあります。予算に合わせて適切なグレードを選びましょう。
- 不要な工事を省く: 劣化が軽微な場合は、部分補修で済む場合もあります。業者とよく相談し、本当に必要な工事を見極めましょう。
- 補助金や助成金制度を活用する: 自治体によっては、外壁リフォームに対する補助金や助成金制度がある場合があります。事前に確認してみましょう。
- 工事時期を検討する: 一般的に、繁忙期(春先や秋口)は費用が高くなる傾向があります。閑散期に工事を依頼することで、費用を抑えられる可能性があります。
4. 外壁リフォームの工事の流れ

4-1. 業者選びのポイント
信頼できる業者を選ぶことは、外壁リフォームの成功に不可欠です。以下のポイントに注意して業者を選びましょう。
- 実績と評判: ホームページや口コミサイトなどで、業者の実績や評判を確認しましょう。
- 資格や許可: 建設業許可や関連する資格を持っているか確認しましょう。
- 丁寧な説明と提案: こちらの要望を丁寧にヒアリングし、分かりやすく説明してくれる業者を選びましょう。メリットだけでなく、デメリットやリスクについてもきちんと説明してくれる業者は信頼できます。
- 見積もりの内容: 見積もりの内訳が明確で、不明な点がないか確認しましょう。
- 保証やアフターサービス: 工事後の保証内容やアフターサービスについて確認しましょう。
業者選びの注意点
会社の実績や評判がよくても注意が必要です。リフォームは人によるバラつきがあるからです。あくまで対応してくれる担当者の知識や経験が豊富かどうか、親身に対応してくれるかどうかをしっかり見極めましょう。
4-2. 見積もりから契約まで

- 業者への問い合わせ・現地調査: 複数の業者に問い合わせ、現地調査を依頼します。
- 見積もり: 業者から見積もりを提出してもらいます。内訳や金額をよく確認しましょう。
- 再見積もり・交渉: 見積もり内容に疑問点や不明な点があれば、遠慮せずに質問し、必要に応じて再見積もりや交渉を行いましょう。
- 契約: 見積もり内容に納得したら、契約書を注意深く確認し、署名・捺印します。契約内容や保証内容などをしっかり確認しましょう。
4-3. 工事期間と注意点

外壁リフォームの工事期間は、工事の種類や規模によって異なります。
- 塗装: 約1週間~2週間程度
- 張り替え: 約2週間~4週間程度
- 重ね張り: 約1週間~3週間程度
- 部分補修: 数日~1週間程度
工事期間中は、足場の設置や塗料の臭いなどでご不便をおかけする場合があります。事前に業者から工事スケジュールや注意点の説明を受け、近隣住民への挨拶も忘れずに行いましょう。天候によって工期が遅れる可能性もあります。
4-4. アフターフォローについて

工事完了後の保証内容やアフターサービスは、業者によって異なります。定期点検の有無や、不具合が発生した場合の対応などを事前に確認しておきましょう。長期的な視点で、安心して任せられる業者を選びたいものです。
6. まとめ:安心できる外壁リフォームのために
外壁リフォームは、住まいの美観を保ち、寿命を延ばすために重要なメンテナンスです。この記事では、外壁リフォームの基礎知識として、工事の種類や費用相場などを解説しました。
リフォームを成功させるためには、信頼できる業者選びが最も重要です。複数の業者から見積もりを取り、比較検討することで、ご自身の予算や希望に合った最適なリフォームを実現しましょう。
この記事が、皆様の安心できる外壁リフォームの一助となれば幸いです。何かご不明な点やご不安なことがございましたら、お気軽にご相談ください。

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