家族構成で変わる!マンションリノベーション間取りプランの考え方

マンションの購入や、現在の住まいをより快適にするためのリノベーション。せっかく手を加えるなら、自分たちの暮らしにぴったりの「間取り」を実現したいですよね。特に、家族の形は時間と共に変化していくもの。今の暮らしやすさだけでなく、将来も見据えた間取り計画が、リノベーション成功の鍵を握ります。
このコラムでは、家族構成の変化に焦点を当て、マンションリノベーションにおける間取りプランの考え方や、家族構成別のおすすめプラン、人気のアイデア、そして注意点までを詳しく解説します。
この記事で得れること
✓ 間取りの基礎知識
✓ おすすめの間取り
✓ マンション間取り変更の注意点
この記事の内容が少しでも参考になれば幸いです(^^)/
- 1. 1. マンションリノベーションで間取りを見直すべき理由
- 1.1. 1-1. 生活スタイルに合わせた空間の有効活用
- 1.2. 1-2. 将来のライフステージ変化に対応できる設計
- 2. 2. 家族構成別・マンションおすすめ間取りプラン
- 2.1. 2-1. 夫婦二人暮らし向けの間取り
- 2.2. 2-2. 小さなお子様がいるファミリー向けの間取り
- 2.3. 2-3. 中高生の子供がいる家庭の間取り
- 2.4. 2-4. 二世帯・親と同居する場合の間取り
- 2.5. 2-5. 単身者向け・在宅ワークを考慮した間取り
- 3. 3. 間取り変更で人気のリノベーションアイデア
- 3.1. 3-1. LDK一体化で広々とした空間を作る
- 3.2. 3-2. 収納スペースを増やす工夫
- 3.3. 3-3. 可動式間仕切りでフレキシブルな空間に
- 3.4. 3-4. ワークスペースや趣味部屋の設置
- 4. 4. 間取りリノベーションの注意点
- 4.1. 4-1. マンションの構造上できる・できない変更
- 4.2. 4-2. 配管や電気設備の制約
- 4.3. 4-3. コストと工期のバランスを考える
- 5. 5. 成功する間取りプランニングのコツ
- 5.1. 5-1. 専門家と一緒に将来設計を立てる
- 5.2. 5-2. モデルルームや事例を参考にする
- 5.3. 5-3. 収納・動線・採光を重視する
- 6. まとめ
1. マンションリノベーションで間取りを見直すべき理由


『ゆきプロ』
なぜ、リノベーションで間取りを見直すことが重要なのでしょうか。その理由は大きく2つあります。
1-1. 生活スタイルに合わせた空間の有効活用
購入した当初は最適だった間取りも、ライフスタイルの変化によって使いにくさを感じることがあります。「リビングが狭くてくつろげない」「夫婦それぞれの時間も大切にしたい」「趣味のスペースが欲しい」といった悩みは、間取りを見直すことで解決できるかもしれません。細かく仕切られた部屋の壁を取り払って広い空間を作ったり、逆に大きな一部屋を区切ってプライベートな空間を設けたりと、現在の生活スタイルに合わせて空間を最適化することで、日々の暮らしは格段に快適になります。
1-2. 将来のライフステージ変化に対応できる設計
家族の形は、結婚、出産、子供の成長、そして独立と、時と共に変化していきます。例えば、今は夫婦二人でも、将来子供が生まれる可能性があれば、子供部屋を確保できるような設計が求められます。また、お子様が成長すれば、プライバシーを尊重した個室が必要になるでしょう。将来のライフステージの変化を予測し、柔軟に対応できる間取りを計画しておくことで、長く快適に住み続けられる家になります。
2. 家族構成別・マンションおすすめ間取りプラン


『ゆきプロ』
マンションは戸建てと異なり、構造壁や配管の位置など、リノベーションには特有の制約があります。その制約を踏まえつつ、家族構成に合わせた快適な空間を実現するための、マンションならではの間取りプランをご紹介します。
2-1. 夫婦二人暮らし向けの間取り

夫婦二人のライフスタイルを豊かにする、ゆとりと可変性を重視したプランが人気です。
- 「3LDK→広々1LDK or 2LDK」という選択: マンションで最も多い3LDKの間取り。そのうちの一つ、リビング横の和室や洋室の壁を撤去し、開放的なLDKに作り変えるのは定番のリノベーションです。撤去できない構造上の柱や梁(はり)は、デザインの一部として見せたり、間接照明を仕込んだりすることで、空間のアクセントにできます。
- 贅沢なウォークインクローゼット(WIC)の新設: 部屋数を減らした分、一部屋をまるごと大型のウォークインクローゼットにするのもおすすめです。衣類だけでなく、スーツケースや季節の家電などもまとめて収納でき、他の居住空間をすっきりと保てます。
- 回遊動線で家事効率アップ: マンションの限られた空間では、動線の工夫が快適さを左右します。例えば、キッチンから洗面室、そしてWICへと通り抜けられるような「回遊動線」を取り入れることで、朝の身支度や洗濯などの家事がスムーズになります。
2-2. 小さなお子様がいるファミリー向けの間取り

お子様の安全を見守りやすく、成長に合わせて変化できる間取りがマンションリノベーションの鍵です。
- 「将来の間仕切り」を前提とした広い子供部屋: 最初から個室をきっちり分けるのではなく、将来的に壁や家具で仕切ることを前提とした広い一部屋を用意するプランもマンションでは有効です。ドアを二つ付けておけば、大掛かりな工事なしで二部屋に分けられます。
- リビング隣接の和室をキッズスペースに: リビング横の和室は、まさに子育てに最適な空間。畳はクッション性が高く、お子様が転んでも安心です。キッチンから目が届くこの場所を、お昼寝や遊びのスペースとして活用しましょう。将来的には客間としても使えます。
- 共用廊下側の部屋の採光・通風の工夫: マンション特有の課題が、窓のない「中部屋」や共用廊下側の部屋の暗さ・湿気です。子供部屋にする場合は、リビングとの間の壁に室内窓やガラスブロックを設けたり、欄間(らんま)を設置したりして、光と風を取り込む工夫が重要になります。
2-3. 中高生の子供がいる家庭の間取り

プライバシーの尊重と、家族のコミュニケーションのバランスが求められる時期。マンションの限られた面積の中で、どう両立させるかがポイントです。
- プライバシーを守る個室の確保: 限られた専有面積の中でも、勉強や一人の時間に集中できるよう、しっかりと壁で区切られた個室を確保することが最優先です。既存の間取りを活かし、収納家具の配置などでプライベート感を高める工夫も有効です。
- 「個室にこもらせない」LDKの魅力づくり: 子供が自室にこもりがちにならないよう、LDKを居心地の良い場所にすることが大切です。家族で使えるスタディカウンターをキッチンの対面に設けたり、Wi-Fi環境を整えてリビング学習を促したりと、自然と家族が集まる仕掛けを作りましょう。
- 音への配慮: 鉄筋コンクリート造のマンションでも、生活音は意外と響くもの。子供部屋と両親の寝室が隣接する場合は、壁に遮音シートや吸音材を入れるといったリノベーションも検討すると、お互いのプライバシーをより尊重できます。
2-4. 二世帯・親と同居する場合の間取り

マンションでの二世帯同居は、プライベート空間の確保が大きな課題です。「完全分離」は難しいため、共有部分と専有部分を明確にする「部分共用型」が現実的です。
- 水回りの位置を考慮したゾーニング: キッチンや浴室の大幅な移動が難しいマンションでは、既存の配管ルートを活かしたプランニングが必須です。例えば、LDKから一番離れた位置にある居室を親世帯のスペースとし、近くのトイレを優先的に使ってもらうなど、生活動線が交差しすぎないようにゾーニングします。
- 玄関から各居室への動線を分ける: 玄関から親世帯の部屋と子世帯のLDKへ、それぞれ直接アクセスできるような廊下の配置にすると、お互いのプライベート感が高まります。
- 徹底したバリアフリー設計: わずかな床の段差の解消、引き戸への交換、廊下やトイレ・浴室への手すりの設置は必須のリノベーションです。特にユニットバスの交換は、またぎの高さが低く、手すりも付けやすい最新のものを選ぶと安心です。
2-5. 単身者向け・在宅ワークを考慮した間取り

自分のライフスタイルを最大限に反映できるのが単身者リノベーションの醍醐味です。
- 思い切ったワンルーム化とガラスの間仕切り: 細かく仕切られた1LDKや2DKの壁を可能な限り取り払い、広々としたスタジオタイプ(ワンルーム)の空間にするプランが人気です。寝室やワークスペースは、ガラスやアイアンフレームの間仕切りで緩やかに区切ることで、開放感を損なわずにゾーニングができます。
- 玄関土間の拡張: マンションの玄関は比較的狭いことが多いですが、隣接する部屋の一部を取り込んで土間スペースを拡張するリノベーションも可能です。自転車やアウトドア用品を置いたり、トレーニングスペースにしたりと、趣味の空間として活用できます。
- 「見せる収納」と「隠す収納」のメリハリ: 趣味のコレクションや本はあえて「見せる」オープン棚に飾り、生活感の出るものは大型のクローゼットに「隠す」など、収納計画にメリハリをつけることで、自分らしい空間を演出できます。
3. 間取り変更で人気のリノベーションアイデア


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ここでは、間取りを変更する際に人気のある具体的なリノベーションアイデアをご紹介します。
3-1. LDK一体化で広々とした空間を作る
細かく仕切られたリビング、ダイニング、キッチンを一体化し、開放的なLDKを作るのは、最も人気のあるリノベーションの一つです。空間に広がりが生まれるだけでなく、家族とのコミュニケーションが取りやすくなるというメリットもあります。
3-2. 収納スペースを増やす工夫
暮らしやすさを大きく左右するのが収納です。ウォークインクローゼットやシューズインクローゼットの新設、壁面を利用した造作棚、小上がりの下のデッドスペースを活用した収納など、空間を有効活用して収納量を増やす工夫が求められます。
3-3. 可動式間仕切りでフレキシブルな空間に
普段は広い一部屋として使い、来客時や集中したい時だけ仕切るといった使い方ができるのが、可動式間仕切りの魅力です。引き戸やスクリーンパーテーションなどを活用すれば、ライフスタイルの変化に合わせて柔軟に空間を使い分けることができます。
3-4. ワークスペースや趣味部屋の設置
在宅ワークの普及や、おうち時間の充実を背景に、専用のワークスペースや趣味の部屋を設ける需要が高まっています。リビングの一角や、使っていなかった部屋をリノベーションして、自分だけの特別な空間を作るのも素敵です。
4. 間取りリノベーションの注意点


『ゆきプロ』
理想の間取りを実現するためには、いくつか知っておくべき注意点があります。
4-1. マンションの構造上できる・できない変更

マンションには、建物を支えるために壊すことのできない「構造壁(耐力壁)」が存在します。この壁は「ラーメン構造」か「壁式構造」かによって位置が異なります。また、玄関ドアや窓、バルコニーなどは「共用部分」にあたるため、個人で自由に変更することはできません。リノベーションを計画する際は、まずマンションの構造を確認し、どこまで変更可能なのかを把握することが不可欠です。
4-2. 配管や電気設備の制約
キッチンや浴室、トイレなどの水回りの移動は、床下の配管スペース(PS)の位置や、排水管の勾配によって大きく制限されます。無理な移動は漏水などのトラブルの原因にもなりかねません。また、増やしたいコンセントの位置や数、エアコンの設置場所なども、既存の配線や建物の構造によっては希望通りにいかない場合があります。
4-3. コストと工期のバランスを考える
間取りの変更規模が大きくなればなるほど、解体費用や内装費用、設備の移設費用などがかさみ、工期も長くなります。理想をすべて詰め込むのではなく、予算と照らし合わせながら、優先順位を決めていくことが大切です。仮住まいの費用や引っ越し費用なども考慮に入れ、全体の資金計画を立てましょう。

『ゆきプロ』
マンションを工事する際に避けて通れないのが『管理規約』です。リフォームやリノベーションに関するルールがマンションごとに定められていますので、必ず確認しましょう!『管理規約』については下の記事で解説しています(^^)/
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5. 成功する間取りプランニングのコツ


『ゆきプロ』
最後に、間取りプランニングを成功させるための3つのコツをご紹介します。
5-1. 専門家と一緒に将来設計を立てる

自分たちの希望を整理すると同時に、リノベーション会社の担当者や設計士といった専門家の意見を聞くことが非常に重要です。プロの視点から、構造上の制約や、より快適な暮らしを実現するためのアイデアを提供してもらえます。家族の将来設計やライフプランを共有し、長期的な視点で一緒に計画を立てていきましょう。
業者選びのポイント
会社の実績や評判が良くても注意が必要です。対応してくれる担当者の経験や知識にバラつきがあるからです。親身に対応してくるかどうかも大切です。実際にいろいろ相談してから、しっかり見極めて判断しましょう(^^)/
5-2. モデルルームや事例を参考にする

リノベーション会社の施工事例や、モデルルームを積極的に見学しましょう。写真だけでは分からない空間の広がりや素材の質感、動線の感覚などを実際に体感することで、自分たちの理想のイメージがより具体的になります。良いと感じた点、自分たちの暮らしには合わないと感じた点を記録しておくと、プランニングの際に役立ちます。
5-3. 収納・動線・採光を重視する

デザイン性ももちろん大切ですが、日々の暮らしの快適さを左右するのは「収納」「動線」「採光」の3つの要素です。
- 収納: どこに、何を、どれくらい収納したいのかを具体的にリストアップし、適材適所の収納計画を立てましょう。
- 動線: 朝の支度や、料理、洗濯といった家事の動きがスムーズになる「家事動線」や、家族が室内を移動する際の「生活動線」を考慮した間取りは、ストレスフリーな暮らしにつながります。
- 採光: 部屋のどこから光が入り、どのように風が抜けるのかを考慮することで、明るく心地よい空間が生まれます。窓の位置や大きさ、間仕切りの素材などを工夫しましょう。
まとめ
マンションのリノベーションにおける間取りプランは、まさに「暮らしの設計図」です。現在の家族構成やライフスタイルに合わせることはもちろん、10年後、20年後の未来を見据え、柔軟に変化に対応できる計画を立てることが、リノベーションを成功に導き、長く愛せる住まいを実現する鍵となります。
今回の記事を参考に、ぜひご家族で将来について話し合い、皆様にとって最適な間取りプランを見つけてください。

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