リフォーム前に知っておきたい!アスベストに関する基礎知識と注意点
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ご自宅のリフォームを検討されている皆さま、こんにちは。
快適な住まいを実現するためには、リフォームは大きな決断となるでしょう。しかし、その前に知っておくべき重要な情報があります。それが、「アスベスト」です。
今回は、リフォームとアスベストの関係性について、わかりやすくご説明します。
アスベストに関する正しい知識を身につけることで、安心してリフォームを進めることができるはずです。
この記事で得れること
✓ アスベストに関する基礎知識
✓ リフォームする際のポイント
この記事の内容が少しでも参考になれば幸いです(^^)/
- 1. 1. はじめに
- 1.1. 1-1. なぜアスベストが問題なのか?
- 1.2. 1-2. リフォームとアスベストの関係性
- 2. 2. アスベストとは?
- 2.1. 2-1. アスベストの定義と種類
- 2.2. 2-2. なぜ危険なのか?健康への影響
- 2.3. 2-3. 過去にどこで使用されていたか?
- 3. 3. リフォームとアスベストの関係
- 3.1. 3-1. リフォーム工事でアスベストが問題となる理由
- 3.2. 3-2. アスベストを含む建材はどこにあるか?
- 3.3. 3-3. アスベストが発見された場合の対応
- 4. 4. アスベストに関する法律と規制
- 4.1. 4-1. アスベストに関する法律の目的
- 4.2. 4-2. リフォーム工事における規制
- 4.3. 4-3. 違反した場合の罰則
- 5. 5. アスベスト調査と対策
- 5.1. 5-1. アスベスト調査の義務付け
- 5.2. 5-2. アスベスト調査と費用
- 5.3. 5-3. 調査結果に基づいた対策
- 6. 6. まとめ
1. はじめに
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1-1. なぜアスベストが問題なのか?
アスベストは、かつてその耐火性や断熱性から建材として広く使用されてきました。しかし、その微細な繊維を吸い込むと、肺に深刻な影響を及ぼし、アスベスト関連疾患を引き起こすことが明らかになりました。
1-2. リフォームとアスベストの関係性
特に、築年数の古い建物にはアスベストが使われている可能性が高く、リフォーム工事中にアスベストが飛散し、健康被害を引き起こすリスクがあります。そのため、リフォームを検討する際は、必ずアスベストについて調査し、適切な対策を講じることが重要です。
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『ゆきプロ』
アスベストは、2006年9月より製造や使用することが禁止されていますので、それ以降に着工している住宅に関しては、基本的にアスベストは使わていないと考えられます。
2. アスベストとは?
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2-1. アスベストの定義と種類
アスベストは、天然に産出される繊維状の鉱物です。その細く長い繊維が、紙のように薄く重ねて作られたシート状や、綿のようにふわふわとした状態など、様々な形状で利用されてきました。
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アスベストの種類は、主に以下の3つに大別されます。
- クリソタイル(白石綿):最も一般的な種類で、白色をしています。
- アモサイト(茶石綿):茶色や灰色をしています。
- クロシドライト(青石綿):青色をしています。
これらの種類によって、発がん性や繊維の太さなどが異なります。
2-2. なぜ危険なのか?健康への影響
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アスベストが人体に与える影響は、その微細な繊維が肺に深く侵入することから始まります。一度肺に入ると、体外に排出されにくく、長年肺の中に残留します。この繊維が肺組織を傷つけ、炎症を起こし、やがて深刻な病気へと発展することがあります。
主な健康被害として、以下のものが挙げられます。
- 石綿肺:肺に炎症が起こり、呼吸困難などを引き起こします。
- 悪性中皮腫:胸膜や腹膜に発生する悪性の腫瘍で、予後が悪いのが特徴です。
- 肺がん:喫煙との相乗効果で、発症リスクが高まります。
これらの病気は、アスベストを吸い込んでから発症するまで、長い潜伏期間があることが特徴です。そのため、症状が出始めたときには、すでに病気が進行している場合も多く、早期発見が非常に重要です。
2-3. 過去にどこで使用されていたか?
アスベストは、建物の外壁材、断熱材、天井材、床材など、様々な建材に使用されていました。特に、1970年代以前の建物に多く含まれていると考えられています。
なぜアスベストが広く使用されていたのか?
- 安価で入手しやすい: 天然の鉱物であり、大量に生産することが可能でした。
- 優れた性能: 耐火性、断熱性、耐薬品性など、他の材料にはない優れた性能を持っていました。
- 加工が容易: さまざまな形状に加工でき、様々な製品に利用することができました。
これらの理由から、アスベストは建築材料や工業製品など、私たちの生活のあらゆる場面で使用されてきました。しかし、その危険性が明らかになった後、多くの国で製造や使用が禁止されるようになりました。
3. リフォームとアスベストの関係
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3-1. リフォーム工事でアスベストが問題となる理由
リフォーム工事は、建物を改修し、より快適な空間に生まれ変わらせるための作業です。しかし、古い建物にはアスベストが含まれている可能性があり、リフォーム工事中にこのアスベストが問題となるケースが多く見られます。
なぜ問題となるのか?
- 飛散のリスク: リフォーム工事では、壁を壊したり、床を剥がしたりするなど、建材を切断・粉砕する作業が伴います。この際、アスベストが空気中に飛散し、作業者や周囲の人々が吸い込んでしまう危険性があります。
- 健康被害: 前述の通り、アスベストを吸い込むと、石綿肺、悪性中皮腫、肺がんなどの深刻な疾患を引き起こす可能性があります。
- 法規制: アスベストによる健康被害を防ぐため、アスベストに関する法律が定められており、リフォーム工事を行う際には、事前にアスベストの有無を調査し、適切な対策を講じることが義務付けられています。
3-2. アスベストを含む建材はどこにあるか?
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アスベストは、建物の様々な場所に使用されてきました。
- 外壁: サイディングボードの裏側や、モルタルの中に含まれていることがあります。
- 天井: 天井裏に吹き付けアスベストが使用されていることがあります。
- 床: 床下の断熱材や、床材の裏側にアスベストが含まれていることがあります。
- 壁: 壁内部の断熱材や、石膏ボードの裏側にアスベストが含まれていることがあります。
- 配管: 配管の断熱材として使用されていることがあります。
- 給排水設備: ボイラーや配管の断熱材として使用されていることがあります。
これらの場所以外にも、アスベストは建物の様々な部分に使用されている可能性があります。
なぜ見つけにくいか?
- 目に見えない: アスベストの繊維は非常に細く、肉眼では確認することが困難です。
- 様々な形状で含まれる: シート状、スプレー状、混入物など、様々な形で建材に含まれています。
- 劣化すると見分けがつきにくい: 長年の経年劣化により、アスベストが他の物質と混ざり合い、見分けがつきにくくなることがあります。
3-3. アスベストが発見された場合の対応
アスベストが発見された場合は、必ず専門業者に相談し、適切な対策を行う必要があります。
専門業者の役割
- アスベスト調査: 専門的な機器を用いて、アスベストの種類や含有量を正確に調査します。
- 飛散防止対策: アスベストが飛散しないよう、作業エリアを密閉したり、負圧状態にするなどの対策を行います。
- 除去作業: アスベストを含む建材を安全に取り除きます。
- 廃棄処分: 適切な方法でアスベスト廃棄物を処分します。
4. アスベストに関する法律と規制
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4-1. アスベストに関する法律の目的
アスベストは、その優れた特性から様々な製品に使用されてきましたが、深刻な健康被害を引き起こすことが明らかになりました。そこで、アスベストによる健康被害を防ぎ、労働者の安全を守り、国民の健康を守るために、アスベストに関する法律が制定されています。
4-2. リフォーム工事における規制
リフォーム工事においては、以下の点が特に規制されています。
- 事前調査の義務: リフォーム工事を行う前に、必ずアスベストの有無を調査することが義務付けられています。
- 調査方法: 専門業者に依頼し、適切な調査方法(目視検査、試料採取・分析など)で調査を行わなければなりません。
- 対策の実施: アスベストが発見された場合は、その種類や量に応じて、除去、封じ込め、カプセル化などの適切な対策を講じなければなりません。
- 作業者の保護: アスベストの飛散を防ぐために、防塵マスクや防護服の着用、作業エリアの密閉など、作業者の保護措置を講じなければなりません。
- 廃棄物の適切な処理: 発生したアスベスト廃棄物を、法律で定められた方法で処分しなければなりません。
4-3. 違反した場合の罰則
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アスベストに関する法律に違反した場合には、事業者だけでなく、関係する個人に対しても罰則が科せられます。
主な罰則
- 業務停止命令: 事業の全部または一部の業務停止命令が下されることがあります。
- 罰金: 数百万円から数千万円の罰金が科せられることがあります。
- 懲役: 重大な違反の場合には、懲役刑が科せられることもあります。
5. アスベスト調査と対策
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5-1. アスベスト調査の義務付け
リフォームでは、2022年4月より事前調査をして結果を報告することが業者に義務付けされました。リフォーム工事におけるアスベスト調査の義務化は、建物の種類や工事内容、工事の規模などによって異なります。
一般的に、以下の条件に該当する工事では、アスベスト調査が義務付けられている場合が多いです。
- 解体工事:
- 解体する部分の床面積が80平方メートル以上の工事
- 改修工事:
- 請負代金の合計額が税込みで100万円以上の建築物の改造・補修工事
- 請負代金の合計額が税込みで100万円以上の工作物の改造・補修工事
ただし、上記は一般的な基準であり、具体的な条件は自治体や法律によって異なる場合があります。
5-2. アスベスト調査と費用
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アスベスト調査は、建材にアスベストが含まれているかどうかを科学的に分析する作業です。専門の調査会社が、以下の手順で調査を行います。
- 事前調査: 建物の図面や過去の改修履歴などを基に、アスベストが含まれている可能性が高い箇所を特定します。
- 現地調査: 建物の各部を目視で確認し、アスベストが使用されている可能性のある箇所を特定します。
- 試料採取: 疑わしい箇所から建材のサンプルを採取します。
- 分析: 採取したサンプルを専門の検査機関に送り、顕微鏡による観察やX線回折分析などを行い、アスベストの種類や含有量を調べます。
費用相場の目安
- 簡易的な調査: 5万円~10万円
- 一般的な調査: 10万円~30万円
- 大規模な建物や複雑な構造の建物: 30万円~
5-3. 調査結果に基づいた対策
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アスベスト調査の結果、アスベストが含まれていることが判明した場合、以下の対策が講じられます。
- 代替材料への交換: アスベストを含む建材を、アスベストを含まない安全な材料に交換します。
- 封じ込め: アスベストが飛散しないよう、ビニールシートなどで覆ったり、負圧状態にするなどの対策を行います。
- 除去: アスベストを含む建材を完全に取り除きます。
- カプセル化: アスベストを完全に取り除くことが難しい場合、アスベストを覆って固定するカプセル化を行います。
6. まとめ
リフォームは、住まいをより快適にするための素晴らしい機会です。しかし、アスベストなどの見えないリスクも潜んでいる場合があります。
リフォームを検討される際は、以下の点にご注意ください。
- 事前の情報収集: 建物の築年数、過去の改修履歴、使用する建材など、可能な限り情報を集めましょう。
- 専門家への相談: アスベスト調査やリフォーム工事は、専門的な知識と技術が必要なため、必ず業者に相談しましょう。
- 複数の業者から見積もりを取る: 複数の業者から見積もりを取り、比較検討することで、最適な業者を選ぶことができます。
- 安全第一で: アスベストによる健康被害を防ぐため、安全第一でリフォームを進めましょう。
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『ゆきプロ』
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