洗面リフォームよくある失敗事例とその予防策:後悔しないためのチェックリスト付

毎日使う洗面所だからこそ、「もっと使いやすく、もっと素敵にしたい」と期待を込めて行う洗面リフォーム。しかし、残念ながら「こんなはずではなかった…」と後悔する声が少なくないのも事実です。
洗面所は、水回り・電気・収納・内装など、様々な要素が絡み合う狭い空間。それゆえに、計画段階のちょっとした見落としが、後々の大きな失敗につながりやすいのです。
「新しい洗面台がドアにぶつかって全開にできない」「コンセントが足りなくて不便」「掃除しにくい素材を選んでしまった」…。こうした失敗は、決して他人事ではありません。
しかし、ご安心ください。洗面リフォームの失敗には共通したパターンがあり、その原因と対策を事前に知っておくことで、そのほとんどは防ぐことが可能です。
この記事では、リフォームのプロが現場で見てきた数多くの失敗事例を基に、その具体的な原因と誰にでも実践できる予防策を徹底解説します。さらに、計画から引き渡しまで、各段階で使える「後悔しないためのチェックリスト」もご用意しました。
この記事を最後まで読めば、あなたの洗面リフォームが成功にぐっと近づくはずです。理想の洗面空間を実現するために、ぜひ最後までお付き合いください。
この記事で得れること
✓ 洗面リフォームのよくある失敗
✓ 洗面リフォーム失敗しないための方法
この記事の内容が少しでも参考になれば幸いです(^^)/
- 1. 1. 洗面リフォームでよくある失敗【一目でわかる一覧】
- 2. 2. 失敗事例その1:採寸・レイアウトのミス
- 2.1. 2-1. 具体的事例(洗面台がドアと干渉する、鏡が窓の高さと合わない等)
- 2.2. 2-2. 主な原因(現地採寸不足、最終器具寸法の確認漏れ)
- 2.3. 2-3. 予防策(器具の外形図を使ったレイアウト確認、可動域のシミュレーション)
- 2.4. 2-4. 施工前に必ず確認するチェックポイント(扉開閉、動線、鏡・収納の高さ)
- 3. 3. 失敗事例その2:配管・排水トラブル
- 3.1. 3-1. 具体的事例(排水勾配不足で逆流/給湯接続の誤りで温度が出ない)
- 3.2. 3-2. 主な原因(下地・既存配管の確認不足、給排水位置の勘違い)
- 3.3. 3-3. 予防策(既存配管図の取得、排水勾配・高さの事前確認、専門業者による事前調査)
- 3.4. 3-4. 発生時の対処と費用目安(補修・配管やり替えの概算)
- 4. 4. 失敗事例その3:電気・照明・コンセントの不足
- 4.1. 4-1. 具体的事例(ドライヤーが届かない位置/鏡裏ライトの施工忘れ)
- 4.2. 4-2. 主な原因(使用機器の消費電力・配置想定が無い)
- 4.3. 4-3. 予防策(使用機器のリスト化とコンセント配置図、アース・漏電遮断の確認)
- 4.4. 4-4. 安全面の注意(防水コンセント、施工者による電気工事の確認)
- 5. 5. 失敗事例その5:収納不足・使い勝手の悪さ
- 5.1. 5-1. 具体的事例(鏡裏収納が小さい、引出しの深さが合わない)
- 5.2. 5-2. 主な原因(家族の使い方をヒアリングしていない、生活導線を考慮していない)
- 5.3. 5-3. 予防策(家族の持ち物リスト作成、棚・引出しの試し配置、可変収納の提案)
- 5.4. 5-4. 施工後に気づいた時の改善案(後付け収納、棚追加などのコスト感)
- 6. 6. 失敗事例その6:素材・仕上げ選びの失敗(掃除しにくい/劣化が早い)
- 6.1. 6-1. 具体的事例(白色の目立つ汚れ/床材のすべりやすさ)
- 6.2. 6-2. 主な原因(機能性よりデザイン重視、メンテナンス性の誤認)
- 6.3. 6-3. 予防策(防汚・防水・耐候性のある素材推奨、サンプル確認、メンテ方法の明示)
- 6.4. 6-4. 掃除・メンテナンス観点での選び方(鏡・カウンター・床材別の推奨素材)
- 7. 7. 失敗事例その7:見積りの抜け・工期遅延
- 7.1. 7-1. 具体的事例(追加工事で予算オーバー/生活再開が遅れる)
- 7.2. 7-2. 主な原因(現地調査不足、重要な作業の見積り漏れ)
- 7.3. 7-3. 予防策(項目別明細の要求、工期別のスケジュール確認、予備費の設定)
- 7.4. 7-4. 工期短縮のための段取り(発注前の決定事項リスト)
- 8. 8. 失敗事例その8:業者選び・契約の失敗
- 8.1. 8-1. 具体的事例(工事後のクレーム対応が不十分/保証がない)
- 8.2. 8-2. 主な原因(安さだけで決める、契約書の不備)
- 8.3. 8-3. 予防策(レビュー・施工実績の確認、書面での仕様確定、保証内容の確認)
- 8.4. 8-4. 契約時に必ず書かせるべき項目リスト(仕様、追加工事ルール、支払い条件、保証)
- 9. 9. DIYでのよくある失敗と「やるべきでないこと」
- 9.1. 9-1. 具体的事例(シーリングの不備で水漏れ/配管ミスで大規模修繕)
- 9.2. 9-2. DIYで安全にできる作業・絶対に業者に任せる作業一覧
- 9.3. 9-3. DIY時のチェックポイント(精密採寸、工具、養生、電気・水の閉止)
- 10. 10. 後悔しないための【現場チェックリスト】
- 10.1. 10-1. 設計前チェック(家族の使用動線、収納物リスト、使用機器リスト)
- 10.2. 10-2. 見積りチェック(項目別の必須項目一覧)
- 10.3. 10-3. 着工前チェック(採寸・位置決め・コンセント・給排水の確認)
- 10.4. 10-4. 施工中チェック(毎日の確認事項と写真記録)
- 10.5. 10-5. 引き渡し時チェック(竣工検査チェックリスト:水漏れ、排水、開閉、仕上げ)
- 11. 11. よくある質問(FAQ)
- 12. 12. まとめと次のステップ
1. 洗面リフォームでよくある失敗【一目でわかる一覧】


『ゆきプロ』
まずは、洗面リフォームで陥りがちな失敗を一覧で見てみましょう。ご自身の計画と照らし合わせながら、「これは大丈夫かな?」とチェックしてみてください。
- ① 採寸・レイアウトのミス: 洗面台が収まらない、ドアや引き出しが開かない
- ② 配管・排水トラブル: 水が流れない、逆流する、お湯が出ない
- ③ 電気・照明・コンセントの不足: コンセントが足りない、照明が暗い
- ④ 収納不足・使い勝手の悪さ: モノが収まらない、動線が悪い
- ⑤ 素材・仕上げ選びの失敗: 掃除しにくい、すぐに汚れる、滑りやすい
- ⑥ 見積りの抜け・工期遅延: 追加費用が発生した、工事が終わらない
- ⑦ 業者選び・契約の失敗: アフターフォローがない、契約内容が曖昧
- ⑧ DIYでの失敗: 水漏れ、感電、結局プロに頼む羽目に
- ⑨ デザインの失敗: 圧迫感がある、他の内装と合わない
これらの失敗は、どれか一つでも起こると日々のストレスに直結します。次章から、それぞれの失敗事例を詳しく掘り下げ、具体的な予防策を見ていきましょう。
2. 失敗事例その1:採寸・レイアウトのミス


『ゆきプロ』
最も基本的でありながら、最も起こりやすいのが採寸やレイアウトに関する失敗です。一度設置してしまうと修正が難しく、費用もかさむため、計画段階での綿密な確認が不可欠です。
2-1. 具体的事例(洗面台がドアと干渉する、鏡が窓の高さと合わない等)
- 新しい洗面台の奥行きが大きすぎて、洗面所のドアが全開できなくなった。
- 三面鏡の扉を開けたら、横の壁や窓枠にぶつかってしまう。
- 洗濯機を置いたら、洗面台の引き出しが半分しか開かなくなった。
- 鏡を設置しようとしたら、窓のちょうど真上に来てしまい、採光が遮られてしまった。
- 身長に合わない高さの洗面台を選んでしまい、毎日腰をかがめるのがつらい。
2-2. 主な原因(現地採寸不足、最終器具寸法の確認漏れ)
これらの失敗の主な原因は、単純な採寸ミスや確認漏れです。
- 平面的な寸法しか見ていない: 間口(横幅)と奥行きだけで判断し、高さや扉の開閉スペースといった「立体的な動き」を考慮していない。
- 既存の洗面台と同じサイズで大丈夫だと思い込む: 新しい洗面台は同じサイズ表示でも、ボウルの形状やカウンターの厚みで実際の有効スペースは変わることがあります。
- 業者任せにして最終確認を怠る: 担当者が採寸したからと安心し、設置される洗面台の「製品仕様図(外形図)」に目を通していない。
2-3. 予防策(器具の外形図を使ったレイアウト確認、可動域のシミュレーション)

予防策は「徹底したシミュレーション」に尽きます。
- 製品仕様図(外形図)を取り寄せる: 検討している洗面台のメーカーカタログやウェブサイトで、正確な寸法が記載された図面を入手します。
- 床に実物大の印をつける: メジャーやマスキングテープを使って、洗面台の設置予定地に実物大の印を付け、実際のサイズ感を把握します。
- 可動域を必ず確認する: 洗面所のドア、洗面台の引き出しや扉、鏡の扉、洗濯機のフタなど、動くもの全ての可動域をシミュレーションし、干渉しないか確認します。
- 「使う姿」をイメージする: 家族全員が洗面台の前に立ち、顔を洗う、歯を磨く、ドライヤーを使うといった一連の動作を実際に行ってみて、窮屈でないか、動線はスムーズかを確認します。
2-4. 施工前に必ず確認するチェックポイント(扉開閉、動線、鏡・収納の高さ)
- [ ] 洗面台の間口・奥行・高さは、設置スペースに収まるか?
- [ ] 洗面所のドアは、最後まで問題なく開閉できるか?
- [ ] 洗面台の引き出しや扉は、壁や洗濯機にぶつからずに全開できるか?
- [ ] 三面鏡の扉を開けたとき、壁や照明に干渉しないか?
- [ ] 洗面台の前に立った時、後ろを人が通れる十分な動線が確保できているか?
- [ ] 鏡の高さは、使う人全員(特に背の高い家族)の顔が問題なく映るか?
- [ ] 吊戸棚や鏡裏収納の高さは、無理なく手が届く範囲か?
3. 失敗事例その2:配管・排水トラブル


『ゆきプロ』
見た目にはわからない部分だからこそ、トラブルが起きると深刻になりがちなのが配管です。水漏れや詰まりは、階下への漏水など大きな二次被害につながる可能性もあります。
3-1. 具体的事例(排水勾配不足で逆流/給湯接続の誤りで温度が出ない)
- 新しい洗面台にしたら、水の流れが悪くなり、ゴミが溜まりやすくなった。
- 排水管から「ゴボゴボ」という異音が聞こえ、ひどい時は水が逆流してくる。
- 蛇口をひねってもお湯が出ず、水しか使えない(給水管と給湯管の接続ミス)。
- 設置後しばらくして、床下で水漏れが発生し、床材が腐食してしまった。
3-2. 主な原因(下地・既存配管の確認不足、給排水位置の勘違い)
- 既存配管の位置や状態の確認不足: 古い配管の劣化状態や、新しい洗面台が必要とする給排水位置とのズレを確認せずに工事を進めてしまった。
- 排水勾配の知識不足: 排水管は、水がスムーズに流れるための適切な傾斜(勾配)が必要です。この勾配が緩すぎると詰まりや逆流の原因になります。
- 床や壁の内部構造の未確認: 配管を移動させようとしたら、床下の梁(はり)や壁の中の柱にぶつかってしまい、予定通りの位置に設置できなかった。
3-3. 予防策(既存配管図の取得、排水勾配・高さの事前確認、専門業者による事前調査)

- 専門家による現地調査を徹底する: 契約前に、必ずリフォーム業者に現地調査を依頼し、床下や壁裏の点検口から配管の状態を確認してもらいます。
- 既存の図面を確認する: もし住宅の竣工図(設計図)が保管されていれば、業者に見せて配管ルートの確認に役立てます。
- 配管の移動は慎重に検討する: 洗面台の位置を大きく変える場合は、配管工事も大規模になります。排水勾配が確保できるか、追加費用はいくらかかるかなどを事前にしっかり確認しましょう。
- 止水栓の交換も検討: 長年使用している場合、いざという時に水が止められない「止水栓の固着」も考えられます。リフォームの機会に交換しておくことをお勧めします。
3-4. 発生時の対処と費用目安(補修・配管やり替えの概算)
万が一トラブルが発生した場合、その原因と範囲によって費用は大きく変動します。
- パッキンの劣化など軽微な水漏れ: 1万円~3万円程度
- 排水管の詰まり解消(高圧洗浄など): 2万円~5万円程度
- 床下や壁内での配管やり直し(床材・壁材の解体・復旧含む): 10万円~30万円以上
トラブル発生時は、すぐに施工したリフォーム業者に連絡しましょう。保証期間内であれば無償で対応してもらえる可能性があります。
4. 失敗事例その3:電気・照明・コンセントの不足


『ゆきプロ』
洗面所はドライヤー、電動歯ブラシ、シェーバー、最近では美容家電など、多くの電化製品を使う場所です。コンセントの数や位置、照明の明るさは、日々の快適さを大きく左右します。
4-1. 具体的事例(ドライヤーが届かない位置/鏡裏ライトの施工忘れ)
- コンセントが1口しかなく、電動歯ブラシを充電しながらドライヤーが使えない。
- コンセントの位置が鏡から遠く、ドライヤーのコードがギリギリで使いにくい。
- 朝の準備時間帯に家族とコンセントの取り合いになる。
- 照明が暗くて、化粧の際に顔に影ができてしまい、ムラになっていないか分かりにくい。
- 曇り止めヒーターや鏡の照明(ミラーライト)の電源を接続し忘れていて、ただの鏡になってしまった。
4-2. 主な原因(使用機器の消費電力・配置想定が無い)
- 現在の使い方だけで判断: 今使っている家電だけでなく、将来的に増える可能性のあるもの(美容スチーマー、電動シェーバー洗浄機など)を想定していない。
- 同時使用を考慮していない: 家族が同時に使う場面や、複数の家電を同時に使う場面をイメージできていない。
- 照明計画の不足: 洗面所全体の明るさを確保する照明と、手元や顔を照らす部分的な照明(タスク照明)のバランスを考えていない。
4-3. 予防策(使用機器のリスト化とコンセント配置図、アース・漏電遮断の確認)

- 使う家電をすべてリストアップする: 洗面所で使う(または将来使いたい)家電を全て書き出し、同時にいくつ使う可能性があるかを考えます。
- コンセントの数と位置を決める: リストを基に、必要なコンセントの数を決めます。「鏡の横に2口」「洗濯機用に1口」など、具体的な使用シーンをイメージして配置を計画します。
- 照明は「全体照明+タスク照明」で考える: 天井の照明(全体)に加えて、鏡の周りや手元を照らす照明(タスク)を検討すると、格段に使いやすくなります。調色機能(昼白色⇔電球色)があると、メイクやリラックスタイムなどシーンに合わせて使えて便利です。
4-4. 安全面の注意(防水コンセント、施工者による電気工事の確認)

- 水回りには防水コンセントを: 水がかかる可能性のある場所には、感電防止のために必ずカバー付きの「防水コンセント」や「防滴コンセント」を選びましょう。
- アース線の接続: 洗濯機など水気の多い場所で使う大型家電には、漏電時の感電を防ぐアース線の接続が推奨されます。
- 電気工事は有資格者に: コンセントの増設や移設は「電気工事士」の資格が必要です。無資格でのDIYは非常に危険ですので、絶対にやめましょう。
5. 失敗事例その5:収納不足・使い勝手の悪さ


『ゆきプロ』
「新しい洗面台は収納がたっぷりあるはずだったのに、なぜか物があふれている…」。収納は容量だけでなく、「何を」「どこに」「どうやって」収納するかが重要です。
5-1. 具体的事例(鏡裏収納が小さい、引出しの深さが合わない)
- 鏡裏収納の奥行きが浅すぎて、今まで使っていた化粧水のボトルが入らない。
- 引き出しタイプの収納を選んだが、深すぎて空間が無駄になり、結局ごちゃごちゃになってしまう。
- 買い置きの洗剤やシャンプー、タオルなどをしまうスペースが足りない。
- オープン棚を選んだら、見た目はおしゃれだが、ホコリが溜まりやすく掃除が大変。
5-2. 主な原因(家族の使い方をヒアリングしていない、生活導線を考慮していない)
- 収納量の見積もりミス: 現在洗面所にある物を把握せず、漠然と「たくさん入ればいい」と考えている。
- 「しまい方」のミスマッチ: 自分が持っている物のサイズや形と、収納スペースの寸法(奥行き、高さ)が合っていない。
- 動線の無視: 「洗濯機から取り出したタオルをすぐしまえる」「お風呂上がりにすぐ使える場所に化粧品がある」といった、一連の動作(動線)を考慮した収納計画になっていない。
5-3. 予防策(家族の持ち物リスト作成、棚・引出しの試し配置、可変収納の提案)

- 持ち物リストを作成する: まずは現在洗面所にあるものを全てリストアップします。「化粧品」「掃除用品」「ストック類」「タオル類」など、カテゴリー分けするのがポイントです。
- 「一軍」と「二軍」を分ける: 毎日使うもの(一軍)は、鏡裏などすぐに手が届く場所に。ストック類(二軍)は、足元の引き出しや吊戸棚などに入れる、といったゾーニングを行います。
- ショールームで実物を確認: カタログだけでなく、メーカーのショールームに足を運び、実際に引き出しを開け閉めしたり、手持ちの化粧品ボトルなどを持参して入るか試したりしてみましょう。
- 可動棚を検討する: 収納する物に合わせて高さを変えられる「可動棚」は、スペースを無駄なく使えるので非常に便利です。
5-4. 施工後に気づいた時の改善案(後付け収納、棚追加などのコスト感)
もし収納が足りなくなってしまった場合でも、後から対策は可能です。
- 壁面収納の追加: 洗濯機の上や空いている壁面に、後付けで棚や吊戸棚を設置する。(費用目安:2万円~10万円)
- 隙間収納(スリムワゴン)の活用: 洗面台と洗濯機の間などのわずかな隙間を活用できる収納ワゴンを置く。(費用目安:数千円~2万円)
- 突っ張り棒やマグネット収納の活用: デッドスペースを有効活用するアイテムで、収納力を補助します。(費用目安:数千円)
6. 失敗事例その6:素材・仕上げ選びの失敗(掃除しにくい/劣化が早い)


『ゆきプロ』
デザイン性を重視するあまり、メンテナンス性を疎かにすると、「見た目はいいけど掃除が大変」というストレスを抱えることになります。
6-1. 具体的事例(白色の目立つ汚れ/床材のすべりやすさ)
- デザイン重視で選んだ人工大理石のカウンターに、ヘアカラー剤の色が染み付いて取れなくなった。
- 黒い洗面ボウルを選んだら、水垢(白いウロコ状の汚れ)が目立ってしまい、常に掃除が必要。
- ツルツルしたタイルの床にしたら、濡れた足で乗ると滑りやすく、ヒヤッとすることが多い。
- 壁紙を一般的なリビング用と同じものにしたら、湿気で端から剥がれてきてしまった。
6-2. 主な原因(機能性よりデザイン重視、メンテナンス性の誤認)
- 見た目の印象だけで決定: サンプルの小さな面積で見た印象と、実際に広い面積に施工した時の印象の違いを考慮していない。
- 素材の特性を理解していない: それぞれの素材が持つメリット(デザイン性、価格)とデメリット(汚れやすさ、傷つきやすさ)を比較検討していない。
- 掃除の頻度や方法を想定していない: 自分のライフスタイルに合ったメンテナンスが可能かどうかを考えていない。
6-3. 予防策(防汚・防水・耐候性のある素材推奨、サンプル確認、メンテ方法の明示)

- 機能性を重視する: 洗面所は水や湿気が多い場所です。「防汚」「抗菌」「防カビ」「防水」といった機能が付加された素材を選ぶのが基本です。
- サンプルは必ず取り寄せる: 小さなサンプルだけでなく、可能であれば少し大きめのサンプルを取り寄せ、実際に水を垂らしてみたり、照明の下で色味を確認したりしましょう。
- 業者にメンテナンス方法を確認する: 選んだ素材について、「普段のお手入れ方法」や「使ってはいけない洗剤」などを事前に業者に確認しておきましょう。
6-4. 掃除・メンテナンス観点での選び方(鏡・カウンター・床材別の推奨素材)

- 鏡: 湯気による曇りを防ぐ「曇り止めコート」や、水垢が付きにくい「防汚・防曇ミラー」がおすすめです。
- 洗面ボウル・カウンター: 汚れが染み込みにくく、掃除がしやすい陶器や、撥水・防汚加工が施された人工大理石が人気です。ボウルとカウンターの継ぎ目がない一体成型タイプは、カビの発生源となる隙間がないため、特におすすめです。
- 壁材: 湿気に強く、汚れを拭き取りやすい「ビニールクロス」が一般的です。より機能性を求めるなら、調湿・消臭効果のある「エコカラット」や、水ハネに強い「ホーローパネル」を壁の一部に採用するのも良い方法です。
- 床材: 水に強く、滑りにくい「クッションフロア(CFシート)」が最も一般的で、価格も手頃です。デザイン性も高く、掃除も簡単です。
7. 失敗事例その7:見積りの抜け・工期遅延


『ゆきプロ』
リフォームで最も避けたいトラブルの一つが、予期せぬ追加費用や工期の遅れです。これは生活に直接影響するため、事前の準備と確認が非常に重要です。
7-1. 具体的事例(追加工事で予算オーバー/生活再開が遅れる)
- 「一式」としか書かれていない見積りを信じて契約したら、後から「下地補修費」や「廃材処分費」などを追加で請求された。
- 壁を解体したら、内部の柱が腐食していることが判明し、その補修のために追加費用と工期延長が発生した。
- 発注した洗面台の納期が遅れ、1週間以上も洗面所が使えない状態が続いた。
7-2. 主な原因(現地調査不足、重要な作業の見積り漏れ)
- 見積書の内容が不透明: 「洗面台交換工事一式」のように、詳細な内訳が記載されていない。
- 現地調査が不十分: 見えない部分(壁の内部、床下など)のリスクを想定せず、標準的な工事費しか見積もりに含んでいない。
- コミュニケーション不足: 施主側がやりたいことの全てを業者に伝えきれておらず、工事が始まってから「これもやってほしい」と追加依頼が発生する。
7-3. 予防策(項目別明細の要求、工期別のスケジュール確認、予備費の設定)

- 詳細な見積書(明細書)を要求する: 必ず「商品代」「既存解体費」「配管工事費」「電気工事費」「内装工事費」「廃材処分費」「諸経費」など、項目別に単価と数量が明記された見積書を複数の業者から取得(相見積もり)しましょう。
- 追加工事の可能性を確認する: 契約前に、「どのような場合に、どのくらいの追加費用が発生する可能性があるか」を業者に確認し、書面に残しておくと安心です。
- 工程表(スケジュール表)を提出してもらう: 「いつ、何の工事をするのか」がわかる工程表をもらい、進捗を確認できるようにします。特に、洗面所が使えなくなる期間はいつからいつまでなのかを明確にしておきましょう。
- 予算に予備費を設ける: 全体の予算の10~15%程度を「予備費」として確保しておくと、万が一の事態にも慌てず対応できます。
7-4. 工期短縮のための段取り(発注前の決定事項リスト)
スムーズに工事を進めるためには、着工前に全てを決めておくことが鉄則です。
- [ ] 洗面台の機種・グレード・色
- [ ] 水栓金具のデザイン・機能
- [ ] 鏡の種類・サイズ
- [ ] 壁紙・床材の品番
- [ ] 照明器具の種類
- [ ] コンセントやスイッチの数・位置
- [ ] タオル掛けや収納棚などアクセサリー類
これらを全て決定してから契約・発注することで、工事中の変更による手戻りや工期遅延を防げます。
8. 失敗事例その8:業者選び・契約の失敗


『ゆきプロ』
どのリフォーム会社に依頼するかは、リフォームの成否を分ける最大のポイントです。価格の安さだけで選んでしまうと、後々大きな後悔につながることがあります。
8-1. 具体的事例(工事後のクレーム対応が不十分/保証がない)
- 工事完了後、水漏れが発生して連絡したが、「すぐに行きます」と言ったきり、なかなか対応してくれない。
- 仕上がりが雑で手直しを依頼したら、不満そうな態度を取られ、追加料金を請求された。
- 契約時には「保証付き」と聞いていたが、いざトラブルが起きると「その内容は保証対象外です」と言われてしまった。
8-2. 主な原因(安さだけで決める、契約書の不備)
- 相見積もりを取らずに1社で決めてしまう: 価格やサービスの比較ができないため、提示された金額が適正かどうか判断できない。
- 会社の信頼性を確認しない: 施工実績や口コミ、建設業許可の有無などを確認せずに、広告や営業担当者の人柄だけで判断してしまう。
- 契約書を隅々まで確認しない: 工事内容や金額、工期、支払い条件、保証内容などが明記された契約書を交わさずに、口約束で進めてしまう。
8-3. 予防策(レビュー・施工実績の確認、書面での仕様確定、保証内容の確認)

- 複数の会社から相見積もりを取る: 最低でも3社から見積もりを取り、価格だけでなく、提案内容や担当者の対応力を比較検討しましょう。
- 施工実績を確認する: その会社のウェブサイトなどで、自分たちがやりたいリフォームに近い施工事例があるかを確認します。
- 口コミや評判を参考にする: 第三者の評価サイトや地域の口コミなどを参考に、会社の評判を確認します。
- 保証やアフターサービスの内容を確認する: 工事後の保証(メーカー保証と工事保証の両方)について、保証期間や保証の範囲を必ず書面で確認します。
注意点
会社の評判や実績が良くても油断はできません。対応してくれる担当者や職人の力量に、バラツキがあるからです。人柄だけでなく、知識や経験は豊富か、親身に対応してくれるかも重要になります。
8-4. 契約時に必ず書かせるべき項目リスト(仕様、追加工事ルール、支払い条件、保証)
契約書には、最低でも以下の項目が明記されていることを確認してください。
- [ ] 工事名称と工事場所
- [ ] 工事請負代金(税込み総額)
- [ ] 支払い条件(契約時、着工時、完了時などの分割割合と時期)
- [ ] 工事期間(着工日と完了予定日)
- [ ] 使用する機器や建材の仕様(メーカー名、品番、色など)を明記した仕様書
- [ ] 追加工事が発生した場合のルール(金額の決定方法、書面での合意など)
- [ ] 工事保証の内容(保証期間、保証の対象範囲)
- [ ] アフターサービスの内容
- [ ] 契約解除に関する規定
9. DIYでのよくある失敗と「やるべきでないこと」


『ゆきプロ』
費用を抑えるためにDIYを検討する方もいますが、洗面所は水と電気が絡むため、専門知識なしでの作業は大きなリスクを伴います。
9-1. 具体的事例(シーリングの不備で水漏れ/配管ミスで大規模修繕)

- 洗面台と壁の隙間を埋めるコーキング(シーリング)がうまくできず、裏側に水が回り、壁がカビてしまった。
- 給水管の接続が甘く、じわじわと水漏れが発生。気づいた時には床が水浸しになっていた。
- 古い洗面台を取り外す際に、無理な力をかけて配管を破損させてしまい、結局プロの業者に高額な修理を依頼することになった。
9-2. DIYで安全にできる作業・絶対に業者に任せる作業一覧
【DIYで安全にできる可能性のある作業】
- 壁紙の貼り替え(防水・防カビ仕様のもの)
- クッションフロアの敷設
- タオル掛けや収納棚の取り付け
- 既存の鏡の交換(照明やコンセントが絡まないもの)
【絶対に業者に任せるべき作業】
- 洗面台本体の交換・設置
- 給水管・給湯管・排水管の接続・移設
- コンセントの増設・移設などの電気工事
- 止水栓の交換
特に、配管と電気に関する工事は、失敗すると水漏れや漏電・火災といった重大な事故につながります。必ず資格を持った専門業者に依頼してください。
9-3. DIY時のチェックポイント(精密採寸、工具、養生、電気・水の閉止)
もしDIYに挑戦する場合は、以下の点を必ず守ってください。
- 精密な採寸: 1mm単位での正確な採寸が基本です。
- 適切な工具の準備: 専用の工具を揃え、正しい使い方をマスターしましょう。
- 徹底した養生: 周りの壁や床を傷つけたり汚したりしないよう、マスカーやブルーシートでしっかりと保護します。
- 元栓・ブレーカーの遮断: 作業前には、必ず水道の元栓(止水栓)を閉め、関連する電気のブレーカーを落としてから作業を開始してください。
10. 後悔しないための【現場チェックリスト】


『ゆきプロ』
ここからは、これまでの失敗事例を踏まえ、リフォームの各段階で使える具体的なチェックリストをご紹介します。ぜひ印刷やスクリーンショットで保存してご活用ください。
10-1. 設計前チェック(家族の使用動線、収納物リスト、使用機器リスト)
- [ ] 家族全員が洗面所を使う時間帯と動線は?
- [ ] 洗面所で使いたい電化製品は何か?(リスト作成)
- [ ] 洗面所に収納したい物は何か?(リスト作成)
- [ ] 今の洗面所の不満な点は?(高さ、広さ、明るさ、掃除のしにくさ等)
- [ ] 新しい洗面所で実現したいことは?(ホテルライクにしたい、収納を増やしたい等)
10-2. 見積りチェック(項目別の必須項目一覧)
- [ ] 見積書に詳細な項目(商品代、工事費、諸経費等)が記載されているか?
- [ ] 「一式」という曖昧な表記が多くないか?
- [ ] 使用する機器のメーカー名・品番が明記されているか?
- [ ] 追加工事が発生する場合の条件や費用について説明があったか?
- [ ] 保証内容(工事保証・メーカー保証)について書面での説明があるか?
- [ ] 複数の会社から見積もりを取り、内容を比較したか?
10-3. 着工前チェック(採寸・位置決め・コンセント・給排水の確認)
- [ ] 最終的なレイアウト図で、扉や引き出しの開閉に問題がないか確認したか?
- [ ] 洗面台・鏡・収納棚の設置高さを、使う人の身長に合わせて決めたか?
- [ ] コンセントやスイッチの位置・高さを、実際の使用シーンを想定して決めたか?
- [ ] 既存の給排水管の位置で問題ないか、移設が必要か業者と確認したか?
- [ ] 壁紙や床材の色・品番を、サンプルで最終確認したか?
10-4. 施工中チェック(毎日の確認事項と写真記録)
- [ ] 工事が始まる前に、近隣への挨拶は済んでいるか?
- [ ] 養生は丁寧に行われているか?
- [ ] 可能であれば、1日の終わりに進捗状況を確認させてもらう。
- [ ] 不明点や疑問点があれば、その場ですぐに職人さんや現場監督に質問する。
- [ ] 解体後や配管後など、重要な工程の写真を記録しておく。
10-5. 引き渡し時チェック(竣工検査チェックリスト:水漏れ、排水、開閉、仕上げ)
- [ ] 蛇口から水・お湯が正常に出るか?
- [ ] 水を流した際に、スムーズに排水されるか?(ボウルに水を溜めて一気に流す)
- [ ] 給排水管の接続部から水漏れはないか?(ティッシュなどで拭いて確認)
- [ ] 扉や引き出しはスムーズに開閉できるか?傷やガタつきはないか?
- [ ] 照明は全て点灯するか?
- [ ] コンセントは通電しているか?
- [ ] 壁紙や床、洗面台本体に傷や汚れはないか?
- [ ] コーキングはきれいに施工されているか?
11. よくある質問(FAQ)

工事中に追加費用が出たらどうすれば良いですか?
まず、なぜ追加費用が必要なのか、その内容と金額の内訳を業者に詳しく説明してもらい、必ず書面で提示してもらいましょう。内容に納得できない場合は、安易に合意せず、第三者機関(住まいるダイヤルなど)に相談することも検討してください。契約前の「追加工事の可能性の確認」が重要です。
古い配管は全部交換した方がいい?
築20年以上経過している場合、配管の劣化が考えられます。特に鉄管は錆びやすく、漏水のリスクが高まります。現地調査の際に業者に配管の状態を確認してもらい、交換の必要性を判断してもらうのが良いでしょう。壁や床を解体するリフォームの機会に交換しておくと、将来的な漏水リスクを低減できます。
見積りが安すぎる業者の見分け方は?
他社と比較して極端に安い場合、いくつかの警戒ポイントがあります。①見積もりの項目が「一式」ばかりで詳細が不明瞭、②必要な工事(下地処理や廃材処分費など)が含まれていない、③保証制度についての説明がない、などです。安さの理由を明確に説明できない業者は注意が必要です。
保証はどの程度確認すべきか?
保証には「製品保証(メーカー保証)」と「工事保証(リフォーム会社の保証)」の2種類があります。製品保証は1~2年が一般的です。重要なのは工事保証で、水漏れなどの施工不良に対して、会社がどのくらいの期間(例:2年、5年)、どのような内容を保証してくれるのかを書面で必ず確認しましょう。
12. まとめと次のステップ
洗面リフォームにおける失敗事例と、その後悔を生まないための具体的な予防策、そしてチェックリストをご紹介しました。
多くの失敗は、**「事前の準備不足」と「業者とのコミュニケーション不足」**から生まれます。リフォームを成功させる秘訣は、自分たちが洗面所でどのように過ごしたいかを具体的にイメージし、それを実現してくれる信頼できるパートナー(リフォーム会社)を見つけることです。
この記事のチェックリストを活用し、一つひとつのステップを丁寧に進めていけば、きっと後悔のない、理想の洗面空間が手に入るはずです。
次のステップとして、まずはご自身の洗面所の現状を把握し、今回ご紹介した「設計前チェックリスト」を埋めてみることから始めてみてはいかがでしょうか。そして、信頼できるリフォーム会社に相談し、あなたの理想を形にする第一歩を踏み出してください。

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